窯変 源氏物語(11)

全14巻。この巻から、世間では有名な光源氏が死んだ後の、その息子・孫たちの世代になる。
10巻までは光源氏が語りの主体となって書かれているし、高校の古典授業でもちょっと勉強する巻があったりで、話がスルスル判りやすいし楽しめる。
が、今度は主人公の光源氏が死んでいるので、語り手が女(紫式部)語りに。
文体は地位の上下も考慮しているので尊敬語・謙譲語が随所に。口調も女御語りなので言い回しが丁寧すぎるほど回りくどい。
しかしこれがリズムに乗ると心地いい。あまり意味は頭に入っていってないところもあるが、文字を読むリズムに一度嵌ると、昔から慣れ親しんでいたかのような感覚になる。
あと3巻なので、地味に読み続けようかと。